アニメ化もされ、ますます盛り上がりを見せる松井優征先生の歴史漫画『逃げ上手の若君』。主人公・北条時行を支える頼れる軍師として活躍していた「吹雪」ですが、物語の中盤で衝撃的な裏切りを見せ、読者を驚かせました。「なぜ吹雪は裏切ったの?」「その後、彼はどうなったの?」といった疑問や、彼の運命を案じる声が数多く上がっています。
この記事では、逃若党の軍師・吹雪の裏切りの理由、その正体である高師冬としての活動、そして史実に基づく壮絶な最期からまさかの「復活」まで、物語の核心に触れるネタバレを含みつつ徹底的に解説していきます。
結論!吹雪の裏切りとその後の運命
多くの読者が最も知りたいであろう結論からお伝えします。
吹雪は、中先代の乱の最中に足利尊氏の神力に当てられ、時行を裏切って足利方に寝返ります。その後は足利家の執事・高師直の猶子となり、「高師冬(こうのもろふゆ)」として歴史の表舞台で活躍。しかし、最終的には観応の擾乱(かんのうのじょうらん)の混乱の中で自害することになります。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 逃若党時代 | 時行の軍師として活躍、剣術を教える。 |
| 裏切り | 中先代の乱で尊氏の神力により洗脳され、足利方に寝返る。 |
| その後 | 「高師冬」となり、関東執事として時行たちの強敵となる。 |
| 最期 | 観応の擾乱で上杉憲顕に追い詰められ、自害。 |
| 現在 | まさかの形で復活し、物語に再登場。 |
なぜ吹雪は時行を裏切ったのか?
頼れる仲間だった吹雪がなぜ裏切ったのか、その背景には彼の凄惨な過去と、足利尊氏の持つ異質な力が関係しています。
尊氏の神力による洗脳
吹雪の裏切りの直接的な原因は、足利尊氏が放つ圧倒的なカリスマ性と「神力」です。中先代の乱で尊氏と対峙した際、吹雪は尊氏の人間離れした力に魅入られ、抗うことができずに支配されてしまいました。
過去のトラウマと飢え
吹雪はかつて、虐待に近い鍛錬を強いる実父を殺して家を出た過去を持っています。常に満たされない「飢え」を抱えていた彼は、強力な主君を求めていました。時行への忠誠心も本物でしたが、尊氏という巨大な力(食料)を前に、彼の飢餓感が暴走してしまったとも言えます。
裏切り後の「高師冬」としての活躍と最期
足利方に寝返った吹雪は、高師直に見出され、若くして戦死した本物の高師冬になりすます形でその名を継ぎます。
- 関東執事としての手腕
足利直義の配下として関東の統治を任され、その冷徹なまでの有能さを発揮します。かつての仲間である時行たちを苦しめる強敵として立ちはだかりました。 - 観応の擾乱と自害
しかし、足利家内部で尊氏派と直義派が争う「観応の擾乱」が勃発すると、吹雪(高師冬)は孤立。上杉憲顕の軍勢に追い詰められ、甲斐国(現在の山梨県)で自ら命を絶ちました。
まさかの展開!吹雪の「復活」とは
史実通りに自害し、退場したと思われた吹雪ですが、物語はここで終わりませんでした。
武蔵野合戦の最中、なんと吹雪は高師直によって「首だけの状態」で蘇生させられます。師直の持つ異形の力によって、首だけで空を飛び、言葉を話すという衝撃的な姿で再登場を果たしたのです。この展開は多くの読者に衝撃を与え、「さすが松井優征作品」と話題になりました。
現在は、首だけの状態で師直と共に行動しており、今後の物語にどのように関わってくるのか、全く予測がつきません。
『逃げ上手の若君』の吹雪に関するよくある質問
吹雪の正体は誰ですか?
吹雪の正体は、足利家の有力武将である高師冬(こうのもろふゆ)です。ただし、本作では本物の高師冬は早世しており、吹雪がその身代わりとして名を継いだという設定になっています。
吹雪が裏切ったのは何話ですか?
吹雪が完全に寝返ったのは、原作漫画の第106話あたり、中先代の乱で尊氏と対峙した直後です。
吹雪は死亡しましたか?
史実および物語上では一度自害して死亡しました。しかし、その後、首だけの状態で蘇生され、現在はアンデッドのような状態で活動しています。
時行と吹雪の関係はどうなりましたか?
裏切りによって敵対関係となりましたが、時行は吹雪を恨んでおらず、むしろ彼を救いたいと願っています。吹雪もまた、心の奥底では時行への想いが残っているような描写も見られ、二人の関係は非常に複雑で切ないものとなっています。
まとめ
『逃げ上手の若君』の重要キャラクター、吹雪の裏切りとその後の数奇な運命について解説しました。
- 吹雪は尊氏の神力により洗脳され、時行を裏切った。
- その後、「高師冬」として足利方の有力武将となり、時行たちの敵となった。
- 史実通りに自害したが、首だけの状態でまさかの復活を遂げた。
- 現在は師直と行動を共にしており、今後の展開の鍵を握る存在。
かつての師であり、友であった吹雪との対立は、時行にとって最大の試練の一つです。首だけになっても物語に関わり続ける彼の執念と、時行との関係がどのような結末を迎えるのか。史実を超えた驚きの展開から、目が離せません。





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