毎年恒例の大ヒットシリーズである劇場版『名探偵コナン』は、1997年の第1作公開以来、数多くの名作を生み出してきました。そのタイトルは、独特の漢字表記に英語や特殊な読み方のルビ(ふりがな)が振られることが多く、「正式なタイトルはどう読むのか」「どの順番で公開されたのか」と疑問に思う方も少なくありません。
本記事では、劇場版『名探偵コナン』の第1作から2025年公開の最新作までの全作品を網羅し、公開順に並べた完全一覧表を作成しました。各作品の正式な表記と、公式に定められた正しい読み方(ふりがな)を明確に示すとともに、なぜそのような読み方になるのかというタイトルの特徴やルールについても、分かりやすく詳細に解説します。
劇場版『名探偵コナン』歴代全作品のタイトルと読み方一覧
ここでは、1997年の第1作から2025年の第28作までの全作品を公開順に紹介します。タイトルは公式表記に基づき、カッコ内のカタカナや独自の読み方も正確に記載します。
1990年代公開作品(第1作〜第3作)
記念すべきシリーズの始まりとなる初期の作品群です。
公開順 | 公開年 | 正式タイトル表記 | 正しい読み方(ふりがな) |
---|---|---|---|
第1作 | 1997年 | 時計じかけの摩天楼 | とけいじかけのまてんろう |
第2作 | 1998年 | 14番目の標的(ターゲット) | じゅうよんばんめのターゲット |
第3作 | 1999年 | 世紀末の魔術師 | せいきまつのまじゅつし |
第2作から早くも、漢字に英語のルビを振るというコナン映画特有のタイトルスタイルが登場しています。
2000年代公開作品(第4作〜第13作)
シリーズの人気を不動のものにした、2000年代の作品群です。タイトルの読み方も多様化していきます。
公開順 | 公開年 | 正式タイトル表記 | 正しい読み方(ふりがな) |
---|---|---|---|
第4作 | 2000年 | 瞳の中の暗殺者 | ひとみのなかのあんさつしゃ |
第5作 | 2001年 | 天国へのカウントダウン | てんごくへのカウントダウン |
第6作 | 2002年 | ベイカー街(ストリート)の亡霊 | ベイカーストリートのぼうれい |
第7作 | 2003年 | 迷宮の十字路(クロスロード) | めいきゅうのクロスロード |
第8作 | 2004年 | 銀翼の奇術師(マジシャン) | ぎんよくのマジシャン |
第9作 | 2005年 | 水平線上の陰謀(ストラテジー) | すいへいせんじょうのストラテジー |
第10作 | 2006年 | 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム) | たんていたちのレクイエム |
第11作 | 2007年 | 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー) | こんぺきのジョリー・ロジャー |
第12作 | 2008年 | 戦慄の楽譜(フルスコア) | せんりつのフルスコア |
第13作 | 2009年 | 漆黒の追跡者(チェイサー) | しっこくのチェイサー |
この年代は、漢字の語句に対して英語の意味を持つカタカナのルビを振るパターンが定着した時期と言えます。「街」を「ストリート」、「十字路」を「クロスロード」と読むなど、独特の読み方が多く見られます。
2010年代公開作品(第14作〜第23作)
アクション要素も強まり、さらにスケールアップした2010年代の作品群です。
公開順 | 公開年 | 正式タイトル表記 | 正しい読み方(ふりがな) |
---|---|---|---|
第14作 | 2010年 | 天空の難破船(ロスト・シップ) | てんくうのロストシップ |
第15作 | 2011年 | 沈黙の15分(クォーター) | ちんもくのクォーター |
第16作 | 2012年 | 11人目のストライカー | じゅういちにんめのストライカー |
第17作 | 2013年 | 絶海の探偵(プライベート・アイ) | ぜっかいのプライベート・アイ |
第18作 | 2014年 | 異次元の狙撃手(スナイパー) | いじげんのスナイパー |
第19作 | 2015年 | 業火の向日葵 | ごうかのひまわり |
第20作 | 2016年 | 純黒の悪夢(ナイトメア) | じゅんこくのナイトメア |
第21作 | 2017年 | から紅の恋歌(ラブレター) | からくれないのラブレター |
第22作 | 2018年 | ゼロの執行人 | ゼロのしっこうにん |
第23作 | 2019年 | 紺青の拳(フィスト) | こんじょうのフィスト |
第15作のように数字に英語読みを当てるケースや、第19作や第22作のように漢字をそのまま読むシンプルなタイトルの作品も混在しています。
2020年代公開作品(第24作〜最新作)
記録的なヒットを連発している最新の作品群です。独自の「当て字」による読み方がさらに進化しています。
公開順 | 公開年 | 正式タイトル表記 | 正しい読み方(ふりがな) |
---|---|---|---|
第24作 | 2021年 | 緋色の弾丸 | ひいろのだんがん |
第25作 | 2022年 | ハロウィンの花嫁 | ハロウィンのはなよめ |
第26作 | 2023年 | 黒鉄の魚影(サブマリン) | くろがねのサブマリン |
第27作 | 2024年 | 100万ドルの五稜星(みちしるべ) | ひゃくまんドルのみちしるべ |
第28作 | 2025年 | 隻眼の残像(フラッシュバック) | せきがんのフラッシュバック |
第27作のように、漢字の意味とは異なる独自の読み(当て字)を振るケースが話題となりました。2026年以降の作品も、同様にユニークなタイトルとなることが予想されます。
コナン映画のタイトル読み方のルールと特徴
劇場版コナンのタイトルが「読みにくい」「どう読むのが正解か分からない」と感じられるのは、いくつかの明確な特徴的なルールが存在するからです。これらを理解すると、正しい読み方を把握しやすくなります。
カッコ内のカタカナは公式のルビである
多くのタイトルに見られる、漢字の後ろのカッコ書きのカタカナ(例:『戦慄の楽譜(フルスコア)』)は、補足説明ではなく、その漢字に対する公式の読み仮名(ルビ)です。したがって、漢字をそのまま読むのではなく、カッコ内のカタカナを読むのが正解となります。
漢字に英語の読みを当てる
最も一般的なパターンが、漢字の語句にそれに対応する英単語の読みを当てる方法です。
- 『標的』 → ターゲット
- 『奇術師』 → マジシャン
- 『追跡者』 → チェイサー
- 『拳』 → フィスト
これらは、タイトルの響きをスタイリッシュにする効果があります。
独自の当て字(別読み)を使用する
近年顕著なのが、漢字に対して本来の読みとも英語の意味とも異なる、作品独自の「当て字」を使用するパターンです。
- 『五稜星』 → みちしるべ
このようなケースでは、漢字の知識だけでは読むことができないため、公式の発表を確認する必要があります。
数字や単位に英語読みを当てる
数字や時間の単位が含まれる場合、それを英語で読むケースがあります。
- 『15分』 → クォーター
これも、日本語でそのまま読むのか英語読みなのか迷いやすいポイントの一つです。
特に読み方を間違いやすいタイトルの解説
ここでは、歴代作品の中でも特に読み方に迷う人が多いタイトルについて、正しい読み方を個別に解説します。
第6作『ベイカー街の亡霊』
- 誤った読みの例 ベイカーがい・のぼうれい、ベイカーまち・のぼうれい
- 正しい読み方 ベイカーストリートのぼうれい
- 解説 「街」という漢字に対し、シャーロック・ホームズの舞台であるロンドンの地名にちなんで「ストリート」というルビが振られています。
第15作『沈黙の15分』
- 誤った読みの例 ちんもくのじゅうごふん
- 正しい読み方 ちんもくのクォーター
- 解説 「15分」は英語で「Quarter(クォーター)」を意味します。公式表記ではこの英語読みが採用されています。
第27作『100万ドルの五稜星』
- 誤った読みの例 ひゃくまんドルのごりょうせい
- 正しい読み方 ひゃくまんドルのみちしるべ
- 解説 「五稜星」は舞台となる函館の五稜郭などを連想させる漢字ですが、公式の読みとしては物語のキーワードとなる「みちしるべ」という当て字が採用されています。これは知識がないと読めない難読タイトルの代表例です。
正しいタイトルと読み方を調べるためのコツ
新しい作品が発表された際や、過去の作品の正確な表記を知りたい場合に役立つ、確実な情報収集の方法を紹介します。
公式サイトとポスターの表記を最優先する
最も確実な方法は、劇場版『名探偵コナン』の公式サイトや、映画館に掲示されるポスターの表記を確認することです。タイトルロゴの近くには、必ず小さく公式のルビ(読み方)が記載されています。
信頼できる情報源の一覧を活用する
Wikipediaの作品テンプレートや、映画情報サイトの歴代作品リストなどは、公式情報に基づいて作成されているため、一覧で確認したい場合に非常に便利です。公開年や順番も合わせて確認できます。
公式予告編のナレーションを確認する
YouTubeなどで公開される公式の予告編動画(トレーラー)では、ナレーションによってタイトルが読み上げられることが多いため、耳で正しい読み方を確認することができます。表記だけでは不安な場合に有効な手段です。
よくある質問
コナン映画のタイトルにあるカッコ書きの部分はどう読むのですか
カッコ書きの部分は、その直前の漢字に対する公式の読み仮名(ルビ)です。漢字をそのまま読むのではなく、カッコ内のカタカナを読むのが正しい読み方です。例えば『戦慄の楽譜(フルスコア)』であれば、「せんりつのフルスコア」と読みます。
『100万ドルの五稜星』はなぜ「みちしるべ」と読むのですか
これは作品独自の「当て字」です。「五稜星」という漢字の本来の読み方ではなく、映画のストーリーやテーマに合わせて、公式が「みちしるべ」という特別な読み方を設定したためです。近年のコナン映画ではこうした独自の当て字が増える傾向にあります。
歴代映画を見るのにおすすめの順番はありますか
基本的には公開順に見ることをおすすめします。コナン映画は各作品で完結するストーリーですが、登場するキャラクターの関係性や、原作の進行に合わせて登場人物が増えていくため、公開順に見ることでキャラクターの変化や成長をより自然に楽しむことができます。
次回の新作映画のタイトルと読み方はいつ分かりますか
新作映画のタイトルと読み方は、通常、前作の公開時期の最後や、年末年始ごろに公式サイトや週刊少年サンデー誌上などで正式に発表されます。発表と同時に公式のルビも公開されるため、その時点で正しい読み方を知ることができます。
まとめ
劇場版『名探偵コナン』の歴代タイトルは、漢字に英語のルビを振ったり、独自の当て字を使用したりと、非常にユニークでスタイリッシュな特徴を持っています。そのため、「書かれている通りに読む」だけでは正解にならない場合が多くあります。
本記事で紹介した歴代全作品の公開順一覧と正しい読み方を参考に、クイズや作品検索、コレクションの整理などに役立ててください。
- 歴代全作品の読み方は、公式のルビに従うのが絶対のルールです。
- カッコ内のカタカナは補足ではなく、その漢字の「読み」そのものです。
- 「ターゲット」「ストリート」のような英語読みや、「みちしるべ」のような独自の当て字が多用されます。
- 正しい読み方を知るには、公式サイト、ポスター、信頼できる一覧表を確認するのが確実です。
1997年から続く長い歴史の中で、タイトルの付け方も進化してきました。2025年の『隻眼の残像(フラッシュバック)』、そしてそれ以降の作品がどのようなタイトルと読み方になるのか、作品の中身とともにそのネーミングにも引き続き注目が集まります。
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